八八艦隊計画の一環として計画された、我が国初の専業の掃海艇。
パラベーンおよび対艦式掃海具を使用した掃海を主目的としているが、日本海軍は掃海艇を味方泊地の掃海を行なう防禦兵器ではなく、艦隊の進撃路の開啓や敵泊地の掃海を行なう攻撃兵器として認識しており、旧式駆逐艦程度なら排除して掃海が行なえるようにやたらと強力な砲力を備えていた。
また、第二線艦艇にあれこれ積みたがるのは日本軍の特徴で、爆雷投射機などを備えていて対潜作戦にも使用できるようになっていたのはいいとして、機雷敷設軌条まで積んでいるのは、「掃海艇」という言葉に対する冒涜のような気がするのは私だけだろうか?
6隻が計画されたが、予算の関係上、第1号から第4号が先に建造された為、第5号と第6号は船体を僅かに大型化し、前部マストを3脚式に改めるなど、多少の改定が施されている。
太平洋戦争では、掃海任務よりも船団護衛などの任務に使用された。
第1号型(新造時)
名 称 | 第1号型 |
ネームシップ | 第1号掃海艇 |
建造時期 | 大正12年6月30日〜昭和4年2月25日 |
建 造 数 | 6隻(うち2隻は第5号型と称する場合がある) |
基準排水量 | 600トン(第5号型620トン) |
全 長 | 76.2m(第5号型77m) |
水 線 幅 | 8.03m(第5号型8.25m) |
吃 水 | 2.29m(第5号型2.25m) |
主 機 | 直立3段膨脹レシプロ2基 |
推 進 軸 | 2軸 |
主 缶 | 艦本式ロ号水管缶(石炭専燃) |
出 力 | 4000馬力 |
計画速力 | 20ノット(第5号型21ノット) |
航 続 力 | 12ノットで2000浬 |
燃料搭載量 | 石炭150トン |
乗 員 | 97名(第5号型91名) |
兵 装 | 12センチ単装砲 2基 |
| 8センチ単装高角砲 1基 |
| 爆雷投射機(K砲) 2基 |
| 機雷敷設軌条 2基 |
同型艦:
第1号〜第6号