掃海艇の不足を補う為に昭和15年度・16年度計画で建造された小型の特務艇。

 支那事変でトロール漁船を徴用した特設掃海艇が挙げた実績により、船体・機関ともトロール漁船型で設計されており、「漁掃」とも呼ばれた。

 元が遠洋漁船なので、航海性能が良好で大戦中は船団護衛に活躍したが、本職の筈の掃海は船体が鋼製であった為、磁気機雷に対応できず、むしろ木製の駆潜特務艇の方が掃海に使用されるという逆転現象を起こしている。

 昭和15年度計画で6隻、16年度計画で16隻が計画され、全艇が完成。太平洋戦争で7隻が失われ、残る11隻は戦後、掃海に従事した後に全艇が賠償艦として引き渡された。


第1号型(新造時)

 名  称   第1号型
 ネームシップ  第1号掃海特務艇
 建造時期  昭和17年1月31日〜昭和18年10月20日
 建 造 数 22隻
 基準排水量  215トン
 全  長   33m
 水 線 幅   5.92m
 吃  水   2.29m
 主  機   赤阪300型ディーゼル 1基
 推 進 軸 1軸
 主  缶   
 出  力   300馬力
  計画速力  9.5ノット
 航 続 力 9.5ノットで1500浬
 燃料搭載量  重油10トン
 乗  員   43名
 兵  装   短8センチ単装高角砲 1基
 7.3ミリ単装機銃 1基
 爆雷投下軌条 2基

同型艦:
 第1号〜第22号