大戦初期の蘭印攻略戦において、日本軍は多数のオランダ艦艇を捕獲、修理可能なものはスラバヤやシンガポールで修理され、日本海軍に編入された。
 これらの艦の活躍は正規の日本艦艇に劣るものではないが、記録が少なく、ここでは、それらの艦艇を一括して記す。


第101号
 元オランダ海軍掃海艇<テジェリメィ>。昭和17年3月、自沈中を捕獲。
 昭和17年竣工の新鋭艇で、小型の為、外洋航行能力は持たないが、極めて軽快で、港湾内の対潜哨戒に活躍した。

第102号型
 元オランダ海軍掃海艇アルジョエノ型。102号、104号、109号、110号の4隻を自沈後捕獲、118号を建造中に捕獲し、日本軍の手で完成させた。
 小型の為、外洋航行能力は無かったが、扱いやすい港湾警備艇として活躍した。

第103号型
 元オランダ海軍哨戒艇B1型。103号を自沈後捕獲、105号、106号、107号、114号、115号の5隻を建造中に捕獲し、日本軍の手で完成させた。
 (他に108号艇を建造中に捕獲するも、進水後、被爆沈没)
 軽快で沿岸警備に向いた艇であるが、ある程度の外洋航行性があった為、船団護衛などにも投入された。

第111号
 元オランダ海軍駆潜艇P9型。自沈中を捕獲、整備したが元名は「P13またはP14」と不明確で、整備完了日も不明。そのうえ、完成後、すぐに沈んだので写真すら残っていない謎の艇。

第112号型
 元オランダ海軍掃海艇A型。第112号、第113号、第114号が自沈後、捕獲。
 旧式のレシプロ艇であるが、各根拠地に配備されて活用された。

第117号
 元オランダ海軍掃海艇<バンタム>。自沈後捕獲。A型に次ぐ旧式艇であるが大型で外洋航行が可能であった為、近隣地区の船団護衛や輸送などに使用された。