昭和8年度計画の第1号型駆潜艇に続き計画された駆潜艇。

 有効な対潜艦を求めての試行錯誤のうちに生まれた「潜水艦攻撃には高速が必要」という意見に基づき建造された小型艇。
 建造当初は第51号型駆潜艇とされていたが、昭和15年に駆潜艇が艦艇に昇格すると、駆潜艇から除かれ、新設の200番を加算され駆潜特務艇となった。

 主機にはマン式ディーゼルを搭載したが、機関が不調な上に凌波性の不良から肝腎の速度が23ノットと第1号型よりも遅い完全な失敗作となった。

 251、252、253号艇の3隻が建造されたが、うち、253号艇は戦時における量産性を考慮し、また新型缶の実験も兼ねタービン艦とされた為、ここでは別型として扱う。
 昭和15年、駆潜艇が艦艇に昇格した際も特務艇籍に残され、特務駆潜艇となり、番号を200番加算した艦名に変更され、昭和19年に雑役船となった。


第251号駆潜特務艇要目(新造時)

 名  称   第51号型(後に251号)
 ネームシップ  第51号駆潜特務艇(後に第251号特務駆潜艇)
 建造時期  昭和12年9月30日〜昭和14年7月25日
 建 造 数 2隻
 基準排水量  170トン
 全  長   45m
 水 線 幅   4.8m
 吃  水   1.70m
 主  機   マン式ディーゼル機関 2基
 推 進 軸 1軸
 主  缶   −−−
 出  力   3000馬力
  計画速力  23ノット
 航 続 力 14ノットで800浬
 燃料搭載量  重油7トン
 乗  員   41名
 兵  装   40ミリ単装機銃 1基
 爆雷18個(投下機2基 投下条1基) 

同型艦:
第251号、第252号