おにいちゃんといっしょと日本海軍


おにいちゃんといっしょとは..

 FISHCAFEの18禁アドベンチャーゲーム。

 メインキャラ全員が主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ(可能性がある)、「お兄ちゃん属性」がついている人向けの作品です。
 最近、メイドさん、巫女さん、メガネ娘など特定の属性に集中した「専用ソフト」が色々と出てますが、私的には、こういうものはアラレの中の豆みたいなもんで、それだけ食べてもあまり嬉しくないと思うのですがどーなんでしょうか。

 システム的には普通の選択肢選択型のアドベンチャーゲーム。前編・後編の二部構成で、前編で主人公と同居するキャラ(ヒロインと表現すればいいのかな)と、それとは別に主人公を強く想うキャラ(ライバルと表現しときましょうか)がチョイスされ、後編でその決着が付くという構成です。
 残念ながらヒロインとライバルの組み合わせは固定で4通りしかなく、単なるシナリオ分岐になってしまっており、自由な組み合わせが可能だったら、なかなか斬新だったのではと惜しまれる所です。

 ゲーム中期間は結構長い目なのですが、選択肢が少ないのと、何事なく過ぎていく日が多いのでボリュームは少なめ。ストーリー的にも大きな盛り上がりを見せないため、かなり淡白な印象があります。ヒロイン=ライバルの組み合わせが自由なら12通りになるのでそれなりにボリューム感が出せたと思うのですがね。

 絵と音楽は問題なし、音声も悪くない。ストーリー的にも特に問題なし。前述のように盛り上がりに欠ける部分があったりしますが、まあ中の下の及第点。
 ただ・・・野火子はやめい、のび子は。なにが哀しくてのび太をほうふつさせる奴とHせにゃならんのじゃ!
 「机の引き出しから何か出てくる」とか「壮絶な戦いの末に出っ歯のおじさんから譲られたインベーダキャップ」とか、シナリオ担当者はおちゃらけが好きみたいですが、メインキャラでおちゃらけてどーすんだか。せめて、ボタ山の貧乏娘程度にしときなさいね。(字が同じだから最初はそっちかと思ったんだけどね・・)
 最初っからパロディものならともかく、そうじゃないんだし、これって、ムズカシイ話をライターの独り善がりで展開させる、いわゆる自己満足だけの「センズリシナリオ」と大差ないと思うよ・・・
 だいたい、「遊びの部分」を入れるひまがあったらシナリオの矛盾をどうにかして欲しかった。前編で弁当を作ってた鞠乃が後編でカレーしか作れなくなるってのは変だよ。だいたい、味覚オンチでカレーしか作れないんじゃない限り、やる気があるんだったらカレー作れたら他の料理も作れるよ・・
 普通なら、この程度の矛盾はあまり気にしないのだけど、「遊び」の部分が多いの不備があると、不愉快になるのは私だけじゃないはず。

 萌えキャラは・・私はお兄ちゃん属性はないし、ストーリーが淡白なので「これだっ」ってキャラは居ないです。まあ、野火子は論外、花梨も好みじゃないから、「幼馴染」「ショート」「気丈で明るいけど実は・・」の鞠乃と「ロング」「おっとり」「お嬢様」の水穂が半々ぐらいかな・・

発見!日本海軍

 春日花梨。スポーツ万能、成績優秀、性格も明るいけど遅刻早退の常習犯、というか、公園に泊まったり、天気が良いから学校を休んだりと世間の常識にとらわれないネコ系といった所。
 母親は飲み屋の女将、父親はトレジャーハンターで本人はネコ。うーん判らん・・


 日本海軍の<春日>は2隻
 初代は鹿児島藩がイギリスより購入した木造の3檣トップスルスクーナ外輪帆船。排水量1269トンは戊辰戦争における新政府軍の軍艦(軍務官管掌艦)としては<東>(1358トン)に次ぐ大型艦で、各藩、榎本軍の軍艦を合わせても6番目、機関出力1200馬力は<東>と並び日本最大という有力艦でした。
 明治3年に鹿児島藩より明治政府に献納され、江華島事件や西南戦争にも参加して日本海軍の黎明期を支えました。明治35年に除籍・売却。
 2代目は明治37年、日露開戦が不可避の様相を示したために、アルゼンチンがイタリアで建造していた装甲巡洋艦<リヴァダヴィア>を買収したものです。 装甲巡洋艦ながら触雷で失われた戦艦<八島><初瀬>の穴を埋めるべく第一戦隊に編入され、戦艦に伍して対馬沖の大激戦を戦いぬきました。大正10年に海防艦、昭和17年に練習特務艦に転籍。空襲により横須賀港内で大破着底した状態で終戦を迎え、昭和23年に解体されました。

 一線を退いた後も練習艦として終戦まで存在したため、三代目はありませんでしたが、太平洋戦争では昭和19年10月29日、第一神風特別攻撃隊が消滅(全部隊出撃)した為、続いて第一航空艦隊により編成された第三神風特別攻撃隊に「春日隊」の名があります。(注:第二神風特別攻撃隊は第二航空艦隊の部隊)
 春日隊は爆装零戦1機(富田二飛曹)と彗星2機(池田一飛曹/室町上飛曹・岩代飛長/高橋一飛曹)と直掩の零戦3機(犬塚飛曹長、川崎上飛曹、黒木上飛曹)からなり、11月27日、レイテ湾の輸送船団に向けて出撃、特攻機と共に直掩の3機も突入した為、部隊は消滅しました。
 
 「花梨」も植物名だから駆逐艦名であってもよさそうですが、存在しませんでした。大正期に番号命名にならなくて、かつ軍縮条約が無かったりとか、終戦が2年ほどおくれて松型がさらに量産されてたら判りませんでしたが・・