ツアーパーティと日本海軍


ツアーパーティとは..


 プレイステーション用の恋愛育成ゲーム。

 主人公は卒業旅行中という設定で、ルーレットによりリゾート地(島らしい)を歩き、止ったマスに応じて各種のイベントが発生、マップ上を歩き回るパートナーキャラクター(ヒロイン・・男も居るが)と同じマスに止ると出会いのイベントが発生、何回か止ると一緒に旅行するようになり、最終日がくるか、告白マスに止れば「告白」してゲーム終了という、ボードゲームスタイルのゲームです。

 登場キャラは女10人、男10人(隠しキャラ含む)の20人。
 こんだけキャラが多いとタイプはひととおり揃っていますが、人数が多い分、密度や奥行きも浅く、恋愛育成ゲームとしては今3つぐらいです。
 もっとも、ボードゲームとしてはかなりの秀作で、各マスのイベントは楽しいし、バランスもそれなりに良好で、独りで「萌え萌え〜」とプレイするというよりは、みんなでガヤガヤ遊ぶソフトなんでしょう。
 とりあえず、私が惹かれたのは秋月杏子ちゃん。あまり深く惹かれるソフトではないので、まあ、比較上位って事です。

発見!日本海軍


 モロ、確信系です。隠れキャラも含めたフルヒット。
 隠れキャラ入れて20人、男も長門(戦艦)、加賀(戦艦→空母)、大淀(軽巡)、天津風(駆逐艦)、榛名(戦艦)、伊勢(戦艦→航空戦艦)、青葉(重巡)、村雨(駆逐艦)、利根(重巡)、響(駆逐艦)とフルヒットですが、ここは女の子に限定して紹介します。

 矢作恵。活発で恋愛に積極的な短大生。スポーツが得意で料理が苦手。
 日本海軍は<矢矧>。字は違うけど、おんなじ川です。
 <矢矧>は阿賀野型の軽巡洋艦。従来の5500トン級に代わる巡洋艦で、水雷戦隊の旗艦として理想的な艦でしたが、時代の流れに押し流され、昭和20年4月6日、<矢矧>は最後のニ水戦(日本最強=世界最強の水雷戦隊)旗艦として、<大和>と共に九州沖に散りました。
 なお、水上特攻の<矢矧>は二代目で、初代は明治末の巡洋艦。昭和15年に除籍されましたが、初代<大和>と共に終戦まで瀬戸内海に係留され、二代目達の特攻出撃を見送るという、不思議な縁がありました。

 霧島佳澄。矢作恵の親友で性格は正反対。内気で恐がり、スポーツが苦手。
 日本海軍の<霧島>は金剛型の高速戦艦。日本戦艦としては最も旧式艦ながら高速を活かして活躍するも、昭和17年11月14日、第三次ソロモン海戦(第二会戦)で米戦艦<サウスダコタ><ワシントン>と壮絶な砲戦の末、<サウスダコタ>を撃破するも<霧島>も傷つき、自沈処分されました。

 秋月杏子。明るく純情な熱血女子高生。スポーツが得意で虫が苦手。
 日本海軍の<秋月>は秋月型駆逐艦。長10センチ砲8門という強力な対空攻撃力を持つ防空駆逐艦。
 惜しむらくは近接信管、レーダー、射撃指揮装置といった周辺技術が追い付かず、実力を発揮する機会があまり与えられず、捷一号作戦では、味方戦艦部隊のレイテ突入を支援する為の悲壮な囮艦隊(小沢艦隊)としてフィリピンに突入、昭和19年10月25日、エンガノ岬沖で沈没しました。
 沈没原因は空襲により沈没したとする説や、米潜<ハリバット>が空母<瑞鶴>に向けて放った魚雷に体当たりして身代わりとなったとする説、味方高射砲の弾片が魚雷に命中して誘爆したとする説などがありますが、詳しい事は判っていません。

涼風友紀。誰とも仲良くなれる反面、少し生意気な地元の高校生。
 日本海軍の<涼風>は白露型駆逐艦の最終シリーズ艦。白露型はかなり設計に無理があり、建造後、大改装を受けましたが、その甲斐あって太平洋戦争ではフィリピン攻略戦、南方攻略戦、ミッドウェイ作戦、ガ島輸送戦、南太平洋海戦、第三次ソロモン海戦、ルンガ沖夜戦、クラ湾沖夜戦と、縦横の活躍を見せました。
 昭和19年1月25日、ポナペ沖で米潜の雷撃を受け沈没しました。
 シンディ天城/アリシア天城。 日系人。シンディは完璧主義者の会社社長。アリシアその妹では甘えん坊でひとなつっこい、いわゆるロリキャラ。
 日本海軍の<天城>は八八艦隊計画の巡洋戦艦。
 軍縮条約により姉妹艦<赤城>と共に空母に改造される事となったが、関東大震災で船台から落ちるという不幸に見舞われ、そのまま解体されました。
 なお、これは二代目で、初代は日清戦争で活躍した木造の砲艦、三代目は大戦末期の雲龍型空母。こちらは一応は完成したものの、搭載する航空機も燃料も無い状態で放置され、昭和20年7月24日、空襲により損害をうけ浸水、28日、横転着底しました。

 夕凪静乃。おっとりした性格の箱入り娘。
 日本海軍の<夕凪>は2隻。初代は明治の神風型駆逐艦。完成直後に海軍の戦場が日本海から太平洋に移ってしまい、存在価値を失った不幸な艦でした。
 二代目は大正の神風型駆逐艦。ネームシップまで同じ名前なのでややこしいのですが、別の艦です。
 こっちは太平洋戦争にも参加。旧式艦ながら第一次ソロモン海戦では、駆逐艦としてただ1隻、「殴り込み艦隊」に加わり、連合軍艦隊を一方的に打ち破る戦果を治めました。
 昭和19年8月25日、船団護衛中に米潜の雷撃を受け沈没。

 橘かおる。地元の高校教師。優等生的な性格であるが、その性格にコンプレックスを抱いています。高所恐怖症。
 日本海軍の<橘>は2隻。初代は大正期の二等駆逐艦。高価な一等駆逐艦のみでは必要とされた隻数が揃わない事から、戦艦部隊の護衛&艦隊決戦時の昼間雷撃用に建造された艦ですが、平和裏にその生涯を閉じました。
 二代目は大戦末期の量産型の橘型駆逐艦。量産型の松型をさらに簡略化した艦で、あまりの不格好さに関係者がなげいたという事ですが、性能は優秀で生産性に優れた隠れた名艦でした。昭和20年7月14日、船団護衛中に函館沖で空襲を受け沈没しました。

 阿賀野奈緒。隠れキャラで説明が無くて良く判らないのですが、風貌などから察するに「今風」の女の子なんでしょうか?
 日本海軍の<阿賀野>は軽巡洋艦。5500トン級に代わる水雷戦隊の期待の星でしたが、登場した頃には水雷戦隊の時代は去っていました。
 トラック島近辺で雷撃を受けて大破しますが、現地の工作部隊の必至の努力でなんとか自力航行が可能となり、内地に向けて出発した直後に雷撃を受けて沈むという、二重に不幸な最後を遂げました。

 漣牙。隠しキャラで取説にキャラ紹介が無くて良く判らないのですが、どーもダーク&電波系な人のようです。 日本海軍の<漣>は日本駆逐艦最初のシリーズである雷型駆逐艦。
 日本海海戦の追撃戦では部隊からはぐれてしまったのですが、そこでロシア艦隊の司令長官・ロジェストウェンスキー提督の乗った駆逐艦<ヘドウィ>を発見・捕獲するという、まさに瓢箪から駒の大殊勲を挙げました。