昭和16年度計画の鵜来型のうち、日立造船桜島工場で建造する11隻については新型の爆雷を搭載せず、御蔵型と同じ掃海具を搭載した。

 造船所の関係から、ほとんどの艦が4ヶ月以内に完成するという、優れた記録を残しているが、肝腎の掃海具の方は全く役に立たず、逐次、掃海具を降ろし爆雷を搭載したが、鵜来型には及ばず、中途半端な事になってしまった。

 本型は9隻が建造され4隻が失われた。



改乙型(日振)要目(新造時)

 名  称   乙改型のちに甲型(日振型) ※
 ネームシップ  日振型
 建造時期  昭和19年6月27日〜昭和20年4月7日
 建 造 数 9隻
 基準排水量  940トン
 全  長   78.77m
 水 線 幅   9.1m
 吃  水   3.06m
 主  機   艦本式22号X型ディーゼル2基
 推 進 軸 2軸
 主  缶   −−
 出  力   4200馬力
  計画速力  19.7ノット
 航 続 力 16ノットで5000浬
 燃料搭載量  重油120トン
 乗  員   150名
 兵  装   12.7センチ45口径連装高角砲 1基
 12.7センチ45口径単装高角砲 1基
 25ミリ3連装機銃 2基
 爆雷120個(投射機4基、投下条2基 
※ 公式には御蔵型
同型艦:
日振、大東、昭南、久米、生名、四阪、崎戸、目斗、波太

注記:
 本型は公式には御蔵型に分類されているが、御蔵型なのは武装関係のみで、船体の方は事実上、鵜来型である。
 どちらに分類するか、判断がつかなかったので、ここでは独立したグループとして扱った。