航海日誌


11月30日

 八幡浜−臼杵航路を運航している九四フェリーボートが民事再生手続き適用を申請したそうです。(航路は当分存続の見込み)
 昨今の燃料費高騰と社船<はやぶさ>の故障による収益悪化が原因との事。この<はやぶさ>は日本造船学会がその年の技術的・芸術的に優れた船を選して顕彰する「Ship of the Year」を受賞(SOY’94)するような造船日本の誇る新鋭中の新鋭船で、おそらくは社運を賭けての建造だったのでしょうが、まさに諸行無常。
 そーいえば、SOY’92'の高速客船<とらいでんと>も去年、航路廃止の憂き目に遭いましたし、SOY’97の高速フェリー<ゆにこん>は冬季運休と、どーもSOYの客船は縁起が良くないような気がします。
 私が年末の北海道旅行で乗船予定の<すいせん>もSOY受賞船ですが、大丈夫かな?

 しかし、最近、ひらがなの船って多いですね。上に出てきた船はすべてひらがな名ですし、過去12隻のSOY受賞船のうち、海上保安庁船と実験船、外国船を除いた日本商船は8隻ですが、すべてに平仮名の名前がついています。私としては漢字名の方が締まりがあって良いようにも思えるのですがね・・
 ついでに、名前に「丸」が付いているのは僅か2隻、これも時代とはいえなんだか寂しい気がします。
 ちなみに歴代SOY受賞船は次の通り。

年度受賞船種別発注
90Crystal Harmony客船日本郵船(クリスタルクルーズ)
91日産むさし丸RoRo貨物船九州急行フェリー
92とらいでんと客船深日海運
93POLAR EAGLELNGタンカーフィリップス・アラスカ天然ガス+マーチン石油
94はやぶさフェリー九四フェリーボート+船舶整備公団
95飛翔TSL実験船テクノスーパーライナー技術研究組合
96すずらん/すいせんフェリー新日本海フェリー
97ゆにこんフェリー東日本フェリー
98昭洋測量船海上保安庁
99さんふらわあとまこまい/ほっかいどう丸RoRo貨物船ブルーハイウェイライン+川崎近海汽船


11月22日

 政治の話パート3。森首相の談話「メールは官邸にも寄せられており、私への激励が多かった。」
 まあ、担当者が適当にフィルタリングして渡しているのだろうけど、支持率20%以下で何を言ってんだか、って感じです。つーか、激励のメールがあった、って事だけでも驚きです。
 もっとも、森を首にしても代わりが居らんというのも日本の悲劇ですけどね。金を積んで外国から来てもらう、なんていう豪快かつ無責任な意見もありますが、ここはいっちょ、フジモリ元大統領にお願いする、ってのはどうでしょう。彼なら日系だし、経験者だし、丁度失業したところなんで適任かも。とか言って見る。

 話変わって身近な怒り。私はDVDはツ●ヤ千林店から調達しているのですが、ER-IVの2巻を借りてきたところ、またしても記録面にラベルが・・・両面ディスクは珍しいかもしれんが、それでも絵もなにも書いてない面にラベルを貼るという感覚が理解できん・・まあ、後日、文句を言いに行った時の店員の応対は良かったので許すけど。


11月20日

 政治の話パート2。なにやら内閣不信任案は否決の模様。そら、代議士は代議であって代理ではないし、日本人の民族的特性からも国民の顔色ばっかり窺うのは危険ではあるけど、あれだけ問題があって、あれだけ嫌われているのに、なにを根拠での「信任」なんでしょう?日本の政治、難しくて良く判りません。まあ、海の向こうの民主主義の総本山も選挙の「第2ラウンド」などという発展途上国みたいな事になってるみたいですが・・
 信任の根拠は年末に政変では混乱が起きるので国益上どうこうという話みたいだけど、私から見れば、混乱に元は首相であり、森首相の存在そのものが国益にならない、というか「国難」にさえ思えるのですが・・・

 そういえば、森首相はAPECでも「電気すら来てないのにITやらグローバル化といっても効果が無い」といった発言に対し「今はiモードの時代。電気が来てなくても携帯でアクセスできる」などと、かのマリー・アントワネットの「パンが無ければケーキを食べれば良いのに」のような素晴らしい発言をしたとか・・
 マリー・アントワネットはフランス革命でギロチン死刑になりましたが、森首相はIT革命でインターネット死刑にする、ってのはどうでしょう?(笑)


11月16日

 政治の話。あまりの見事な火達磨ぶりに「もしかすると、ラグビーとかITとか、どうでもいい事で国民の注意を引き付けて、その間に選挙法改正とかの重大案件の突破を図った深慮遠謀の人ではなかろうか」などと一瞬疑ってしまうほどの森首相ですが、また問題発言。
 新聞によると安倍官房副長官との間で「APECから帰ったら席がないかもしれないな」「それなら総理と私は亡命ですね」「その時は虎島さん(防衛庁長官)に頼んで救出してもらわないと」という発言があったとの事。新聞では単なる『弱気発言』としていますが、曲解すると倒閣運動に対し自衛隊に「錦の御旗」を与えたとも取れる軍の最高指揮官にあるまじき軽率な発言です。
 日本でクーデターなんてあり得ない、なんて言われるかもしれませんが、明治維新という大成功例をはじめ、失敗した2・26事件や5・15事件など何回も事例はありますし、戦後でも国史会事件なんぞ起きてますから、石原莞爾(満州事変を起こして満州国を作った人)みたいなのが居れば、「絶対」とは言いきれないと思います。
 しかし、なんで首相と官房副長官の間の雑談みたいな話まで新聞に載るんでしょうかね・・この人達に国家機密扱わせて大丈夫なんでしょうか・・

11月13日

 最近「火星計画2」(工画堂スタジオ)で遊んでます。1年以上前に出たソフトで、もうすぐ「3」も出るのだけど、3はヒロインが育ちすぎのようなので「2」にしました(冗談です・・)
 西暦2100年から1000年計画で火星を開拓するゲームですが、国産ソフトの常としてアニメ絵の女の子が登場します。日系火星人・奈倉舞香ちゃん(11歳)。西暦3089年生まれ・・つまり一緒にゲームを進めていくのではなく、「火星開拓史」としてゲーム終了時点からの視点で語られるという面白い作りになっています。まだ触りの部分だけですが、開拓史だけでなく、男の子との葛藤やら何やらありそうです。少女の決断云々ってある所をみると、惑星オムニの開拓に関係があるのかも・・
 話のベースは全然違うのですが、なんとなくジョン・バーンズの「軌道通信」を思い出してしまいました。

11月9日

 客船の話の続き・・・日本郵船の子会社でカリブ海や地中海で2隻の中型客船を運航しているクリスタルクルーズが計画していた第3船の建造はフランスのアトランティック造船所で決まったとの事。ここは最近、キュナードの<クイーン・メリー2>も取ったみたいだし、絶好調なんでしょうかね。
 しかし、第2船<クリスタル・シンフォニー>みたくマサヤード(フィンランド)だったら「コスト面では敵わないか・・」と諦めもつくけど、フランスでは納得がいかんぞ・・「<クイーン・メリー2>が取れなかったのが悔しい」とは言わないけど、日系企業まで・・・どうした?造船日本。
 ちなみにクリスタルの第3船は68000総トンでハーモニーやシンフォニーに比べて2廻りほど大きいものの、流行りの10万総トンオーバーの巨大船ではなく、全室アウトサイドとし、客室も広く取るなど質の高さを狙った豪華船となるとの事。竣工は2003年秋の予定。


11月8日

 「総合エンタテイメント会社」を目指すらしい吉本興業がクルーズに進出するそうです。
 現在、太平洋フェリーの関連会社の横浜ベイクルーズが横浜港で運航しているレストラン船<ロイヤルウイング>(2743総トン)を買い取り、そのまま横浜港でランチ/ディナークルーズに就役させるとの事。
 あいかわらず元気な吉本ですが、もしかするとディズニーを意識してんでしょうかね・・だとすると、まだまだ道は遠そうです。(ディズニーのクルーズ客船<ディズニー・マジック>は8万5千総トン)

 クルーズ客船といえば、来年で<飛鳥>が就役から10年に達し、そろそろ新鋭船とも言えない船齢になりますが、日本のクルーズ業界はどうなるんでしょうかね。日本のクルーズ客船はバブルの徒花みたいな所がありますが、最近はスタークルーズ、あるいは日本船でもカジュアルクルーズ、ワンナイトクルーズとかの低価格路線は伸びているようです。
 でも、コストを下げようにも、まさか<おーしゃん・のーす>(東京−北九州航路。食堂の自動販売機化、全席2等寝台化など思いきった合理化を進めたカジュアルフェリー)のように省力化でコストを下げる訳にもいかず、かといってカリブ海のクルーズ客船のように大型化してコストを下げようにもパイが小さすぎるしで、素人考えでも難しそうです。

ロイヤルウイング
ロイヤルウイング(横浜港)

11月6日

 北海道旅行の旅程決定の為に時刻表を買って来たのですが、これって結構おもしろいんですよね。
 やたらと横文字の名前を付けたり、「スーパー」「おはよう」「サンライズ」など節操なく接頭語が付いたりしてセンスの無いJRの列車名ですが、中でも臨時列車は凄い名前が多いです。一例を挙げると・・

坂の上の雲号(松山−宇和島)・・そのまんま。松山って他にないんかい。
快速スーパーラビット号(東福山−広島)・・なぜ兎さんにスーパーが付くんでしょう。
奥出雲おろち号(木次−備後落合)・・・妖怪の名前をつけんでも・・
イレブンサーティ号(大分−杵築)・・11時30分発。同じ名前で行き先の違う列車が同時に3本発車・・
特急かにカニ鳥取号(京都−鳥取)・・・北近畿、はまかぜ等姉妹品有り。
和歌山線100周年記念号(和歌山−橋本)・・なんか雑誌みたい。
おおぼけトロッコ1号(阿波池田−大歩危)・・大歩危って地名なんですけどね。なんか事故でも起こしそう。
効能温泉吾妻号(上野−万座・鹿沢口)・・まあ温泉行きですが・・
快速きそスキーチャオ(大垣―薮原)・・なにゆえイタリア?
ときめき山梨ワイン号(大月−韮崎)・・この脈絡の無い接頭語がJRって感じです。
笠間deおさんぽ号(上野−笠間)・・「de」って部分にJRを感じます。
快速SLあそBOY(熊本−宮地)・・これぞ「E電」を生み出したJRのセンスです。

 JRってソフト・ハードとも世界に誇っていいものだと思うのですが、ネーミングに限らず旅客サービスとかのセンスに係わる部分は何故に、こうもさっぱりなんでしょうかね・・



11月3日

 北海道旅行計画中。今回はボーナス直後という事で、ほんのちょっとグレードの高い旅行を計画。船は特等、飛行機はスーパーシート、列車はグリーン、泊まるところは温泉、一泊ぐらいは仲居さんが部屋まで食事を運んでくれる所を、なんて考えていると出発前に確定する固定費用だけで軽く10万を超えちゃうんですよね・・・ツアーなら半額以下なのにね。
 10万というと豪華客船のクルーズに参加できちゃう額(<スーパースター・トーラス>や<スーパースター・エーリス>なら海外、<飛鳥>や<ぱしふぃっく・びぃなす>でも国内ならワンナイト以外でもなんとか乗れる)なんですよねぇ・・でも、「夏の東京旅行」も本代込みにすると10万超える訳だから、それ考えたら安いのかな(笑)


 2000年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月