航海日誌


12月24日

 仕事が忙しかったり、年末年始の北海道旅行の準備があったりで折角買ったThinkPadの面倒が見れない状態でしたが、ようやくこの週末に各種アプリ等をセットアップしました。

 ついでに、今遊んでいるソフトなどもインストールしてみて使用感覚のチェックなどもしてみました。
 まず、「Microsoft Combat Flight Simulator 2」。こいつが綺麗に動けば液晶プロジェクターに繋いで80インチドックファイトができるようになって大変幸せなのですが・・・結果は×。画質自動調整を入れると5〜6年分は画質が後退してしまいました。3DゲームはCPUよりメモリとビデオが大きいようで、CPUクロックでは1.5倍のノートの完敗でした。(デスクトップのビデオは Millenium G400MAX)
 続いて2D。「星空☆ぷらねっと」。お、速い。デスクトップではもたつく感じのあったスキップがぴゅんぴゅん動きます。純粋に処理速度の問題だったようです。
 「Wining Post 5」。あ、これは通常処理でも両方とも少々もたつきを感じます。Celeron 500MHz ではまだ足りないのか、あるいはもともとウェイトが入っているのか・・

 その他、いろいろと使ってみましたが、特に速くなった、という印象はあんまりわかない事が多かったようです。まあ、デスクトップに比べて速いのはCPUだけで、FSBは同じだし、足回りはデスクトップの方が速いですからこんなもんなんでしょう。
 使用感は良好。まあ、前のノートも ThinkPad でしたから、慣れなんでしょうが、私的にはキーボードの感覚とかは ThinkPad が他社ノートを1段抜いています。ただ、抜群にキーボードの使い勝手のよかった560に比べるとA4→B5と小型化したので、キーの配置が変わり、アームレストも小型化した為、ホームポジションに手を置くと左手が微妙にキーボードからはみ出すのが難点といえば難点。
 また、PCカードスロットがType2×1になった為、CD−ROMを繋いでいる状態ではLANに接続できないのも苦しいところ。ウチは常時接続だから、ゲーム中でもかなり気軽にインターネットに繋ぐ習慣がついているので少々うっとおしいです。まあ、CD−ROMを仮想化するか、USBのLANケーブル買ってくれば済む話ではありますが・・・


12月17日

 ノートパソコン購入。今まで使っていた ThinkPad560 の調子がいよいよ悪くなってきたので思いきってリプレース。故障はあったものの、使い勝手は良かったので今度も ThinkPad という事で、ThinkPad i1124 にしました。
 i1600 にするか i1124 にするか悩んだのですが、割と持ち歩く機会が多いという事で若干軽い1124となりました。
 私のノートパソコンは本機が3代目で、初代の PC-286BOOK-STD (正式にはノートではなくラップトップですが)から約10年が経ちましたが、CPUの動作クロックは60倍、RAMは100倍、VRAMは20倍になって重量は1/5ですから技術の進歩には感心するばかりです。


 最近、「星空ぷらねっと」(D.O.)で遊んでます。D.O.の10周年記念作品という事ですが、どこぞの老舗のように過去のリメイクに走ったり、安直な歴代キャラ総動員のバラエティソフトを作らず、新作を以って記念作品としたのは非常に好印象です。
 もっとも、D.O.は陵辱・調教系から恋愛・感動系まで何でも器用にこなした会社ですから、全部まぜると三題噺みたいになっちゃうと思いますけどね。

 「星空ぷらねっと」は宇宙開発のスパイスを効かしたちょっと未来のお話ですが、宇宙というのも戦争で日本が失ったものの一つでしょうね。
 国力に比してアンバランスながらも航空産業を誕生させ、ロケット工学でもそれなりの下地が作られつつあったのですが、飛行禁止や重工会社解体などの占領政策で潰滅してしまい、それに続く宇宙開発でも大きく遅れをとってしまいました。また、現在の打ち上げ基地は種子島と鹿児島ですが、戦争が無ければもっと南に打ち上げ基地を作れたのに、おしい事をしたもんです。
 もっとも、あまり基礎科学に向かない民族なので成果があったかどうかは疑問ですが、あるいは、得意の精神論で、空気の薄いまま、温度調整できないまま、ひたすら根性で宇宙を押し渡って最初の有人飛行や月面着陸などを果たしていた可能性も無きにしもあらずです。

 そういえば、佐藤大輔が仮想宇宙開発史を書いてましたが、あれってどうなったんでしょうね?

12月8日

 今日は12月8日、空母<赤城><加賀><蒼龍><飛龍><翔鶴><瑞鶴>の6隻を中核とする機動部隊がハワイ真珠湾を攻撃した日。戦艦の時代の終焉と航空機の時代の到来の日。日本が破滅に向かって最後の一歩を踏み出した日。

 ルーズベルトは日本の奇襲を知っていたとか色々と言われており、某新聞では最近の日本の大学生が「12月8日」を知らない事について、合衆国議会によるキンメル提督(当時の太平洋艦隊司令長官)の名誉回復を行なった事を引き合いにだした後で、「『リメンバー・パールハーバー」の中身が問い直されることになろうし、日本の大学生も『12月8日』をよく覚えて欲しい」などと書いてます。
 「12月8日」を含めた戦争の記憶を忘れるというのは(直接の戦病死や羅災死亡のみで)200万以上の命と国富のかなりの部分で贖った教訓と想いを捨てるという事で愚かしいとは思いますが、だからといって、都合のいい部分だけ編集した「歴史」に何の価値があるというのでしょうか。
 中国では王朝が滅びると次の王朝によって正史が編まれましたが、あまり早く編むと記憶が生々しすぎて公正に記述できないので、滅亡後だいぶんたってから編むのが習慣となっていました。真珠湾から60年、時代のスピード化を考えると太平洋戦争も「歴史」にしてもよい頃だと思ってたのですが、大新聞がこんな事いってるようじゃ、まだまだ駄目ですね。

 そもそも、真珠湾がアメリカの謀略だったとして歴史を書きなおすにしても、「国際法を無視して卑怯な奇襲攻撃を行なった日」が「嵌められているのにも気づかずにいい気になって自分の死刑執行書類にサインした日」になるだけの話であって、「卑劣」が「愚劣」へと1文字変わった所でなにか良い事でもあるんでしょうか。


12月7日

 新聞に富山の「ドメイン名登録訴訟」の判決要旨が載っていました。
 ジャックス側勝訴。まあ、どーみても、サイバースクワッティングですから当然といえば当然、ただ、商標優先主義に走ると金に物を言わせて商標登録を乱発したり、後から登録して中小企業・団体のドメインが押しのけられる、今回の逆パターンが発生しないともいえず(某フリーソフトやシェアウェアは後から商標を取った会社に名前を取られるという事件がありましたし、某大手ソフトハウスは他所の会社の製品まで見境無しに商標登録をしています。)微妙な所ではあります。
 その微妙な判決に気になる部分が・・

2.本件ドメイン名と原告の営業表示との同一または類似性
 「JACCS」と「jaccs」とを対比すると、アルファベットが大文字か小文字かの違いがあるほかは、同一である。小文字のアルファベットで構成されているドメイン名がほとんどあることに照らせば、大文字か小文字かの外観の違いは重要でないというべきである。

 私が知る限り、ドメイン名は大文字と小文字を区別していません。技術的に可能かとか、将来的にどうかとかはあるでしょうが、RFC1035には case-insensitive だと書いてありますし、少なくともJPNICは現時点では大文字・小文字を区別しては登録してくれないので、この判決で大文字・小文字を語るのは明かに誤りのように思えます。

 裁判は事象を法によって判断する訳だから、普通ならば裁判官は法律の専門家でありさえすれば、裁く分野の専門家である必要は無いのですが、こういう微妙な問題にはいささか心許無い感じもします。
 ならどうすればいいのか・・なんて言われると名案もありませんが・・せいぜい、利害関係の無い「学識者」を使ってパネルを開く、とか「専門家」を裁判官の「副官」につける、ぐらいでしょうか。

12月5日

 液晶プロジェクターが故障。早速、修理に来てもらいましたが、結果は冷却ファン異常。フタを開けて色色とやってもらっているウチに映るようにはなったのですが、やっぱりファン音が異常という事で入院となってしまいました。
 実はファンの軸がずれて共振しているような音は1ヶ月前ぐらいから続いていたのですが、ウチのパソコンの電源ファンやCPU冷却ファンがよくそんな音で鳴っているので、「異音を発している」という認識が無いまま使いつづけてしまっていました。
 馴れって怖いですね・・・

 当面は予備機(LZ−P2)を現役復帰させるつもりでしたが、一端、L2000を見なれてしまうと、やっぱり値段が1/6だけあってP2は見れたもんじゃない事が判明、退院してくるまでビデオとゲーム機はお預けとなってしまいました。

12月3日

 今週末は「Microsoft Combat Flight Simulator 2 WWII Pacific Theater」で空戦三昧。
 前作「MS−CFS」がヨーロッパ戦線なのに対し、今度は太平洋戦線。美しい珊瑚礁、白波を蹴って走る空母、大空をかける戦闘機、砕け散る敵機、空に咲く対空砲火の花・・ため息のでるぐらい美しいグラフィックスで、「ああ、プラズマラインの高速3DCGに感動してた頃から15年ぐらい経ったんだなぁ・・・」なんてしみじみ思ってしまいます。
 必須環境が「Pentium II の350MHz以上(4MB以上のVRAMを実装した3Dアクセラレータカードがついている場合は266MHz以上)」という事で少々不安だったのですが(私の環境はP-II 350MHz + G400MAX )、気にならないぐらいびゅんびゅん動きます。

 MSFSですから、リサーチも充分。どのぐらい係わったのか知りませんが、「アドバイザー」として故坂井三郎氏とジョー・フォス氏という日米のエースまで名を連ねています。
 気になる所といえば、所詮ヤンキーが作ったせいか、日本人の顔がなんか納得いかない形状をしていたり、飛行機の性能以外の部分のリサーチが変に甘かったりする点でしょうか。特にキャンペーンモードのパイロットに与えられる褒賞はとてもいい加減です。

 「特別善行章」。ゲームでは戦闘で負傷した際に与えられる事になっていますが、実際は英雄的行動や武勲などに対し、現場の長官や艦長の申請により下士官兵に対して与えられるものであり、士官は対象になりません
 「短剣」「海軍刀」。ゲームでは敵機撃墜の功績に対し与えられる事になっていますが、実際には搭乗員の武勲顕彰の制度としては存在せず、現場の長官や艦長が個人的な褒賞として与えていたようです。昭和18年に草鹿11AF長官が10名の搭乗員に与えたものが有名ですが、このときの授与条件は「殊勲甲2回以上」でした。
 「金鵄勲章」。軍人・軍属の武勲に対して与えられる勲章で、ゲーム中ではエースになると授与されます。使い方としては間違えてないのですが、実際は昭和15年以降は戦死・戦病者に対しての追叙のみで生者に与えられた例はありません。
 「旭日章」。国家に対する功績により与えられる勲章で、軍人の武功に対しても与えられました。ゲームでは特に優れたエースに与えら得るようです。
 「瑞宝章」。ゲームでは外国に対する軍事行動に対して与えられ、パイロットの最高の栄誉という事になっていますが、実際は官吏(軍人含む)の勤続年数に応じて与えられるものなので、特に何もしなくても20年も務めれば貰えました。

 あと、本作の紫電改も自動空戦フラップが付いていません。私が知る限り、自動空戦フラップのついてたFSって「零戦記」ぐらいじゃないかなぁ・・


12月1日

 昨日、日誌のSOY受賞客船の不調云々の所でSOY’97<ゆにこん>が冬季運休という事を書きましたが、どうやら春が来ても運航再開は無く、<ゆにこん>は外国売船になりそうな状況というニュースが入ってきました。
 <ゆにこん>が就役していた青函航路は鉄道と平行するため、競争は覚悟の上だったのでしょうが、思ったよりも旅客が伸びず、おまけに有珠山の噴火で旅客低迷に追い討ちがかかり、天候不順による運航率の低下、燃料油の高騰などマイナス要因が重なり撤退となったようです。
 そもそも<ゆにこん>は、鉄道より早いと話題になったものの、車輛輸送できないという欠点から収益が悪化して撤退に負いこまれた先代<ゆにこん>(ジェットフォイル艇)の敵討ちに登場した精鋭でしたが、残念ながら返り討ちになってしまいました。

 これで、我が国最速の定期旅客フェリーは熊本航路の<オーシャンアロー>って事になるんでしょうか?(<はやぶさ>は大川海運物産の対馬航路で戦列復帰のようですが、巡航は20ノット台後半になる予定だそうです。)


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